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ソフト指しと将棋指し

ソフト指し。将棋ソフトは既に人間より強い。スマホにも勝てない。計算機とソフトウェアの進歩の結果である。ゆえに、代理指しは一人でできるようになった。(以後、ソフト指しをするプレイヤーもソフト指しと呼ぶ)。

ソフトが人より強くなった今、ソフトに勝てないことはソフト指しに勝てないことを意味する。

 

今回は3つのテーマでソフト指しについて考えていきます。

 

第一部

なぜ人はソフト指しをするのか、なぜソフト指しは無くならないか(摘発が増えているように見えるが、ソフト指しと対局した話を聞かなくなる日は来ていない)

 

第二部

ソフト指しは何が問題なのか

 

第三部

ソフト指しに対してプラットフォームが取れる解決策は何か

 

注意

これは、ソフト指しへの批判でも、ソフト指しの摘発に対する批判でも、ソフト指しが居なくならないことへの文句でも、プラットフォームへの苦情でもありません。問題がそこにあるとき、文句に言うことは解決に繋がりません。問題を引き起こしている要因を考えることが問題の解決への着実な一歩と考えます。それを理解の上でお読み下さい。ただし、よりよい解決策の提案や、議論への建設的な意見などは歓迎です。

 

開始

 

第一部

何故人は、ソフト指しをするのか

ソフト指しをする人の目的は?

仮説

  1. 負けによるストレス
  2. 承認欲求(実力を詐称する目的)
  3. ソフトのテスト運用
  4. 棋譜収集

 

1

負けることはストレスである。勝つことは心地よい。基本的に、自分の実力と同等程度の人間と指し続けていれば半分は勝てるし半分負ける。しかし、負けが続くと人はストレスを感じ、ストレスに対処するためにソフト指しに手をつける。

 

2

承認欲求を得るために将棋をプレイしているとか、将棋の強さ(客観的な評価)を自分の価値とか思っている人からすれば、実力が伸びない時にはソフトに頼ることで自分は強いということを示し、他人から褒めてもらうと喜ぶ

 

3

ソフトのテスト運用。ソフト同士で対局を続けさせるだけでは見つからないソフトの欠点が、人間(多様なプレイヤーの集団がいる環境)によって見つかることがあると期待する。floodgateや24でのソフト(電脳の称号)の運用として行われている。

 

4

棋譜収集。ソフトと人間が対局するのを観戦し、人間が直感的に間違えやすい局面を探して、自分の研究としてストックする。この研究の方法は、ある種のハメ手の探索のようなものだ。アンチコンピュータ戦略があるように、アンチ人間戦略もありうる。ただし、研究が有名になればその研究の価値は低くなる。

 

なぜソフト指しは無くならないのか

人間の行動原理は簡単である。

「メリットがデメリットを上回ると思ったら実行する」

ちなみに、自分が許せないとか、自分の信念があるからメリットを顧みないとかいう班論が予想される。対して私の意見はこうだ。「自分が道徳的ではなくなると思うのはつらいのでデメリットだ」

ゆえに、対策というものは個人の道徳観念に依らない対策が求められるということである。(それでは自分で自分にデメリットを課しているではないかと思うかもしれないが、それだけではない。自分が道徳的であることで自己肯定感を高めたり、他者からよく見られたりする。不道徳は他者から嫌われたり制裁を受ける可能性もある。)また、自己救済の禁止の原則はインターネット上のプラットフォームでも適応してよいだろう。詳しくは第三部で話す。

 

第二部

ソフト指しが生み出す問題を整理する

ソフト指しをめぐる問題、つまり、ソフト指しが結果として他者に不利益や不快感を与えることについて考える。

 

  1. 負けること
  2. レート算出コストの増加、レート差マッチ
  3. ソフト指しプレイヤーが実力を詐称する(嘘をつくという不道徳)
  4. 人間と対局したかったがソフトと対局することになるというストレス
  5. マナーが守れない、ルールが守れない人間を見たという不快感

 

 

1.負けること

説明不要

 

2.レートの算出コスト

将棋に関わらず、対戦ゲームにはレートという、プレイヤーの実力を数値で表すシステムが導入されていることも多い。この時、レートの算出をすることで、同レベル帯の人間同士で戦うようにマッチングすることができるようになる。(強い人とばかり戦って負けが続くとストレスになるし、弱い人とばかり戦って勝ってもあまり価値を感じないかもしれない)

そして、そのレートの算出のコストというのは、レートが定まっていない相手と戦って、「この人はこのくらいの強さの人に勝率がどの程度です」というデータを集めることだ。一般的に、レートが定まっていない相手との対戦は、「レート差がある対戦を発生させる」これは、ストレスになりうる。

また、ソフト指しはBANされたり対局が制限されると再びアカウントを作り直してもう一度ソフト指しに手を染める場合も考えられる。アカウントの再取得というのは、レートの算出コスト(結果的にはユーザーのストレスのこと)を増大させる。

レートの算出コストと同じように、既に存在する人がソフト指しをすることでレート差マッチを引き起こすこともある。これは代理指しによる不快感と同じ意味である。

 

3.

不道徳

実力を詐称する、つまり嘘をつく人が出てきて、そしてそれが嘘だと分かりにくくなるという問題がある。これについては、ソフト指しをすることによる問題と言うには少し趣旨がずれているので、割愛させたいただく(検討した方がよいと考える人はコメントなどで教えてほしい)

 

4

人と対局したかったがソフトと対局することになるストレス。私はよく分からないが、時間の使い方としてソフトが相手だと急かされる印象が強く、これはストレスである。(私以外の意見を是非聞きたい)ソフト指しだけの問題ではないように思う。私は、Botが早指しだとイライラするのでBotくんにも少し時間を使ってほしいと思います。

また、対人と対ソフトでは微妙に指し手の選び方や時間の使い方に差があり、「大会などで人間に勝つための練習として対戦しよう」と思ってソフトと当たると、微妙に感覚がずれる(ただ、調整などしていないで実力をつけるようにすればそっちの方が勝てるという指摘には同意する他ない)

 

5.

マナーが守れない、ルールが守れない人を見た不快感

対策のしようがない

 

第二部までで長くなったので、第三部は後に執筆する。しばし待たれよ