エコキャップとかレジ袋削減とかに潜む悪
皆様、エコとか、資源のムダの削減とか聞いて、何を思いますか?
善意が産んだ悪ほどに悲しいものはないのです。
- エコキャップでワクチンを買って子供を助ける
- プルタブを集めてリサイクルすれば車椅子が作れる
- 袋忘れたから(レジ袋買いたくないし)車で家に取りに戻らなきゃ
あぁ…
もしこれらのどれかに同調するのであれば、もう少し貴方は物事を考えて下さい。
例えばエコキャップ運動。
私、学校でキャップを洗ったり、分別したりする手伝いをさせられたことがあります。
三時間くらい掛けて、数百のエコキャップを洗ったでしょうか(キャプの形状はかなり凹凸があるので、洗うのは大変です)
たった数百です。三時間くらい掛けて、まぁそこそこの労働です。
さて。数は覚えていませんけれども、仮に800個だったとして話を進めさせていただきます。(実際は当然もっと少ない)
このページによれば、
ポリオワクチン(小児麻痺)は一人20円で、約800個のキャップが必要になるのだそうです。
幾つかの情報源から調べましたが、500~900まで、幅広い数が見られました。800強と考えるのが良さそうです。
今、どう思ったでしょうか。え?どうとも思わない?
もう一度いいます。一回20円、必要なキャップは800個(漢数字と算用数字の表記ゆれは気にしないでください。)
さて、配送料はいくらになるんでしょうね。人件費はいくらになるんでしょうね。
ボランティアが人権費なんて言うなとお思いの方は、この画像もみてくださいな。
NPO法人エコキャップ推進協会 – 「キャップを捨てるのはもったいない」-これがキャップを集め始めた”きっかけ”です
から持ってきました。
雇用創出とは一体…
賃金が発生しているんでしょうか。800個仕分けて20円になるんですが、それでも、賃金は発生しているのでしょうか。
賃金がその中から発生しているとすれば、どれだけ低賃金で働いているんだ…労働者はひどい搾取を受けているとしか考えられないんだが…。
他にも黒い噂は絶えませんが…
この問題では、同日付けの朝日新聞が、同協会がキャップの売却益があるにもかかわわらず、ワクチン代を寄付していないことが分かったと報道。記事によると、同協会の矢部信司理事長は事実関係を認め、「(キャップを集めている協力者を)裏切り申し訳ない」と話したという。
どうあれ、回収効率が以上に悪いのは確かです。他のバイトをして、一時間働いて900円とします。それを寄付すると、900÷20×800=36000個分のキャップを寄付したことになります。
ジュース一本150円と仮定して、ジュース換算で540万円分になりますね。ジュース一本我慢して、それを寄付すると、キャップ800×7.5=6000個分の寄付になります。
これをどう考えるかは自由ですが、どう考えたって資源の無駄遣い(輸送用の石油とか)をしてしまっているのはエコキャップ運動側なんですよね。
どういった切り口で見ても、明らかに無駄なことしてんなって思うわけです。
ここまで言えば、プルタブとかレジ袋とかについても、あれ…おかしい…と思えるでしょう。
実は、CO2の排出削減だって、もっと効果的な方法があるんです
こんな(先ほどと同じサイト)無駄なことしなくても。
例えば、今ではもっと全然安いですけれど、最高価格でも、1トンの排出枠が4000円です。
カーボン・オフセットというんですが誰かが削減したCO2を、自分が削減したことにする権利が買えます。CO2が1トンで、現在は1000円を切っているはずです。
日本人は、年間で一人あたり10トン排出している事になっています。(工場とかの排出も割り振られているので個人としてはもっと少ないが)1万円分です
4-7 一人当たりの二酸化炭素排出量(2014年度) - JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センター
ここによれば、一人あたり2200kgの排出だそうです。
つまり、(一般家庭平均、工場とかは除く)一人200円ほどでCO2を排出していないことにできる計算ですね。
ちなみに今日(2017/02/28、午後1時42分)の排出量先物価格は、1トンあたり5.20ユーロで、日本円にすると620円でした。
ここから家庭あたり2200kgの排出として排出権を仮に購入しますと、年間136円であなたのCO2排出量はなかったことにできます。安い。安すぎる。
要するに、効率のいいところで削減するのが一番いいってことです。それだけじゃあ罪悪感があるって人は、ほんの少しだけ出資して、例えば排出権を買ってみてもいいかもしれませんね。
エコキャップ運動に参加しないことに罪悪感があるなら、少しだけ寄付してみるのもいいんじゃないでしょうか。
殆ど貢献していないのにいいことした気になっている人より、全然いいことしたことになりますよ。