レーティングの仕組み(主に将棋について)を解説する
数学的に難しい話になってしまうので、あまり分かりやすい説明は出来ていないと思うのですが…
基礎的な、現状の話
将棋のレーティングは基本的に、イロレーティングが用いられています。
物理学者のイロ氏が提唱したことに始まります。
ところでこのレーティングとは何なのかといいますと、1500を平均的なプレイヤーとして、勝った者がレートを吸い上げ、負けたものが吸い上げられるという形で強さを推定するものであります。
レーティングの仕組み
基本として、勝率が0.5の相手とは同じレートになるはずです。
また、レートの授受が行われる仕組みとして、同じ相手との対戦だけを二人で続けた場合に、回数をどれだけ重ねても二人のレートの合計としての棋力が増えてはいけません。ですからつまりこれがどういうことかというと、
AがBに三勝二敗の棋力だとします。
二人で試合をしたとして、
Aが三勝した分のレート上昇はBが二勝した分のレート上昇と等しくなります。
そうでないと、レートのインフレ、又はデフレが発生してしまいます。
イロレーティングの解説
200のレート差を勝率0.76と定める。
E_AC/E_CA
=E_AB*E_BC/E_BA*E_CB
という過程を元に作成されている。
E_ABは、
AのBに対する勝利確率。
例えば、A-BでAが5勝2敗、B-CでBが三勝二敗なら、
αをAのCに対する勝率
βをCのAに対する勝率と置いて、
AはCにa勝b敗とする。
α/β=(5/7*3/5)/(2/7*2/5)
=(3/7)/(4/35)
=(3*35)/(7*4)
=(15/4)
α=a/a+b
β=b/a+b
α/β=(a/a+b)/(b/a+b)
=a/b
よって15/4=a/bとなる。
A-Cは15勝4敗でAが勝つ。
この式を簡略化する。
E_ABとE_BA,E_BCとE_CB,E_ACとE_CAはどれも、分母が等しいことより、本式の勝利確率の分母を排除して、すべての値をその時の勝利数のみに変換できる。
また、ABCの入れ替えにより強い順に並べる。
すると、左辺において、分母は、弱い方の勝数、分子は強い方の勝数となる。
また、右辺おいて分母は、弱い方の勝数の積で、分子は強い方の勝数の積で表される。
よって、
AのCに対する勝数/CのAに対する勝数
=(AのBに対する勝数*BのCに対する勝数)/(BのAに対する勝数*CのBに対する勝数)
と表記できる。
(X)の(Y)に対する勝数をXYとすると、
AC/CA=(AB*BC)/(BA*CB)
と表記できる。
故に、AのCに対する勝利確率は、(AB*BC)/(AB*BC)+(BA*CB)である。
追記
この記事は理論の記述をさらに追加する可能性があります。